今、使われている多くの温度計は、ある物体の熱が他の物体に伝わる性質を用いたものです。この種類は、接触型温度計と呼ばれます。
接触型温度計の原型は、かの有名なガリレオにより作られました。接触型温度計の原型は、温度が変わることによって空気が膨らんだり縮んだりする性質を利用したものです。そのあと、様々な改良が施されましたが、測定原理についてはそこまで変わっていません。
しかし、1800年にハーシェルにより赤外線が発見されると、研究が重ねられ、高性能の赤外線センサが作られました。
そして、この赤外線センサを用いて、それまでの温度計とは全然異なる仕組みの放射温度計が生まれました。
放射温度計は、物体から出される赤外線エネルギーを赤外線センサによって測り、物体の温度を測ります。この性質上、物体に触ることなく、物体の温度を測ることが可能です。